広島県府中市立府中明郷学園では、中学生が地元企業と連携し、地域の魅力を活かした商品開発に取り組んでいます。このプロジェクトは、生徒たちが模擬会社を設立し、商品企画から販売までを実践するキャリア教育の一環として行われています。

模擬会社「Crale」の設立と理念

生徒たちは「Crale(クラル)」という模擬会社を設立しました。この名前は「Craft(ものづくり)」と「Smile(笑顔)」を組み合わせた造語で、「府中市のものをつくり、みんなの笑顔があふれる暮らしを提供する」という想いが込められています。経営理念には「お客様・社員の笑顔と幸せを大切にし、府中市の魅力を生かした町おこしをすることで、自分たちの将来に役立たせること」と掲げられています。

商品開発のプロセス

生徒たちは、地元企業と連携して商品開発を進めています。例えば、地元の木工会社と協力して木製の名札やエコバッグ、箸、和紙を利用したランプなどを開発しました。これらの商品は、府中産業博や文化祭で販売され、完売するなど大きな反響を呼びました。

商品開発の過程では、生徒たちが役職に応じて活動し、地元企業との交渉や商品開発の計画書の作成、納期を守る責任感など、社会人として必要な心構えを実体験として学んでいます。

地元企業との連携と地域活性化

このプロジェクトには、地元企業も積極的に協力しています。例えば、地元企業「タテイシ広美社」の立石克昭会長は、「子どもたちは自分が住んでいる地域の企業を知らない。親も知らない。授業を通じてわれわれを知ってもらうことが何よりのメリットだ」と語っています。

また、生徒たちはクラウドファンディングを活用して商品を販売し、府中明郷学園文化祭や東京のアンテナショップ「NEKI」での販売も計画しています。これにより、地域の魅力を広く発信し、地域活性化にも貢献しています。

生徒たちの成長と今後の展望

模擬会社「Crale」の社長を務める生徒は、「このクラスの個性と団結力を引き出し、思いをしっかり込めた商品をつくりたい」と意気込んでいます。このような取り組みを通じて、生徒たちは主体性や協働性を育み、将来のキャリア形成にもつながる貴重な経験を積んでいます。

府中明郷学園のこのプロジェクトは、教育と地域社会が連携し、子どもたちの成長と地域の発展を同時に実現する好例として注目されています。


参考文献:

このような実践的な学びの場は、他の地域や学校でも参考になる取り組みです。今後も、地域と連携した教育活動が広がっていくことが期待されます。

musashiblog

最近、話題の武蔵野東学園の話で、個人的に学校・教育関係に興味を持ち、ブログを起ち上げました。
武蔵野東学園をはじめとした、最新の学校・教育ニュースに切り込んでいきます!

By musashiblog

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